センター長からのメッセージ

さて、以下に述べさせていただきますことは、まったくの私見であります。もし、ご気分を害されましたお方がいらっしゃいましたら、どうぞ、ご勘弁くださいませ。

・親にできないこと・・・・・学校に行かせること。仕事をさせること。将来を考えさせること

・してはいけないこと・・・・・兵糧攻めをすること。(必要なお金をあげなかったり、食事を用意してあげないこと。奴ら、甘えてるんだから、必要に迫られたら働くからという、昔の感覚)、なにかしらの行動を促すこと、勝手に部屋に入ること。

・親ができること(親にしかできないこと)・・・・・人生は楽しいよという非言語メッセージをあたえること(親自身がほんとうに自分の人生を楽しむこと)、お小遣いをあげること(愛情のメッセージ)、ゆっくりとひきこもれる環境を作ること(生活の安全を確保すること)。

・みんなができること・・・・・生きていてくれてありがとうと、貴方がただ存在してくれているだけで私たちは嬉しいと思うこと。

僕がお伝えしたいメッセージの一つは、ひきこもりは悪いことじゃない、だからそんな当事者を持ったご家族の皆様は、ひきこもりのことを気にせず、充分に人生を楽しんでくださいねってことです。

極論を言ったら、ライフプランなんて、自分たちが死んだ後のことまで心配するんじゃなくて、生きている間をの人生を充分に楽しむ。

旅行に行ったり、美味しいもの食べたり、時にはおしゃれしたり。

お父さん、お母さんが、本当に人生を楽しんだら、きっとそれが伝わる。

今まで、ため息ばっかりついて、家じゅうがため息だらけになっていたのが、楽しんで旅行から帰って、ルンルンだったら、家にそのルンルンが落ちる。

こんな自分みたいな子供を持っても、親は心から人生を楽しんでいる。

人生って、もしかしたら楽しいのかもしれない。

今まで、親はため息をついていて、心配しているよっていう非言語メッセージを出し続けていた。

子ども側は、だよな、俺みたいに働きもぜず、家にずっといるような子を持ったら、親は心配だよな。

親って大変だよな。

大人って大変だよな。

そんな風にメッセージを受け取る。

それが、親が自分の人生を楽しみ始めたら。

あれ?、俺みたいな子どもを持ってるのに、家にルンルンが落ち始めている。

親って、大変じゃないかも。

大人って悪くないかも。

そんなメッセージをうけとる。

そして、このメッセージは親からしか発信できない。

これが、親にできること。

親にしかできないことだと思います。

ひきこもりは悪いことじゃない。

お父さん、お母さん、まずご自分の人生をしっかり楽しんでください!

不登校の問題、文部科学省はずいぶん前から対策として、スクールカウンセラーの導入、相談教室の設置、適応指導教室の整備等が行われています。

さて、その成果はどうでしょうか?

PDCAサイクルは回っているのでしょうか?

最近のデーターである平成29年度の小学校、中学生不登校の数は、過去最多14万人と発表。

つまり、PDCAサイクルは回っていないと結論づけざるを得ませんね。

また、その14万人のうち、相当数は長期のひきこもりになる可能性がとても高いと思われます。

それは、ひきこもりの調査データ。

いつから、ひきこもりになったかを見ると、

14歳未満8.5%、15歳か19歳が25.4%

というデーターから類推されます。

さて、なにが言いたいかと言いますと、ひきこもりの予備軍がどんどん生産されているということ。

現在の文部科学省の不登校を解消するという取り組みはいいかげんやめて、不登校になることは悪いことじゃない、なったらどうするかの取り組みに方針を変更することが、将来のひきこもり者をなくすことにつながるんじゃないかな?

って、独り言を言ってみました。(って、ずいぶん大きな声の独り言ですね。)(笑)

今年度より、茨城県ひきこもり相談支援センターのセンター長をさせていただくことになりました、浅沼秀司と申します。よろしくお願いいたします。

まずは、わたしたちのお伝えしたいことです。

ひきこもり、不登校、ニート等の若者の色々な問題。

「親が変われば、子が変わる。」という、耳当たりのいい言葉で

世間は納得し、

「やっぱり親の育て方の問題よね。あの子、小さい時からなんかおかしかったもんね。」

と、家族の問題、個人の問題へと問題は矮小化される。

今、言われだした中高年のひきこもりの問題も同じ構図。

そして、当事者、親は、誰かに「助けて」と声をあげることから遠ざかり、孤立し、

社会との接点を失っていく。

見えない社会からのプレッシャー。

学校に行きたいけど、行けない。

うごきたいけど、うごけない。

働きたいけど、働けない。

矛盾した気持ちを持つ当事者に、やはり世間は声を浴びせる。

「わがまま」、「甘えてる」と。

私たちは、そんな世間の風潮に風穴を開けたい。

ひきこもりの問題は、現代日本が抱える社会問題なんだ。

親は悪くないし、当事者だって悪くない。

どんな人生の歩み方だって100点満点。

真っ直ぐじゃなくたっていい。

右に行ったって、左に行ったって。

時には、戻ってきたっていい。

一人で悩まないで。

いっしょに歩こうよ。

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